三田村有純教授の個展-台南総爺芸文センターにて

2015.03.23

台南市総爺芸文センターで開催中の東京芸大漆芸科三田村有純教授の個展を訪問。
 ここは元々日本の明治製糖株式会社の本社所在地で、本社は明治39年に、総爺製糖工場は明治44年に作られました。
 今はもう製糖はされていませんが、台湾側は工場跡の4棟の建築物を県指定の古跡に公示し、芸文センターとしてよみがえらせました。
 三田村先生の個展は元の本社事務所で赤レンガ造りの建物です。先生の作品50余点のためにわざわざ展示ケースも特注されていました。
 伝統的な木造日本家屋の元工場長宿舎や社員クラブなどでも他の展覧会が開催されており、これらの建物の周りを樹齢100年を越す木々が優しい影を作り、蘇芯花(中国名羊蹄甲)も今真っ盛りで、薄紫色のたくさんの花を咲かせていました。
 日本人が忘れつつあった過去を台湾の人たちが大事に大事に守ってくれて、未来へ繫げていこうとしてくれています。