No2の人々

2009.10.04

業界のトップ、ファミリーのドン、企業の創立者、そういったトップではなく、トップを支えたり、No2であっても誠実に生き抜いていった人々を描きたいなとおもうことがある。
たとえば森村市左衞門に対する、森村豊または大倉孫兵衛、ノリタケに対するメイトー、明治以降の名古屋に対する有田、貿易商社としてはヴァンタインなど。
また、オリエンタルチャイナやI&Eマークなど裏印でわからない会社も多数あり、しかもそれらの製品の中にはすばらしいクォリティのものも見つかっているだけにまだまだ調べなければならないことが多数ある。
しかし、高木先生による西浦焼、瀬戸の服部先生や立花さんを中心とする瀬戸から名古屋への近代磁器の研究も進んでいるし、また近年九州陶磁資料館に入った田代の研究も鈴田先生がいずれ成果を出されると思う。私が研究を始めた10年前と比べると確実に明治の輸出磁器の研究は進んでいるが、それでもやはりノリタケに代表されるようにNO1中心なのが少々寂しい。このごろすこし自分自身の研究に直結した論文を書く時間が減っているので、年内すべきことが終わったらまたそちらもすこし集中できたらと願っている。