はーるよ来い!
2011.02.23
今朝、明治後期の深川製のデミタスカップセットが届いた。深川独特の瑠璃色を使った桜の意匠。
すこし青みがかった有田地方独特の磁土にアンダーグレーズで描かれた桜に金彩。深川の約束事をきっちり守ったデザインだけれど、アールヌーヴォーからアールデコへ進みかけている直線を使ったハンドルとカップのシェープに新しさがある。
東京で春はまだ遠いというより、このごろは春が来る待ち遠しさより、花粉症の到来にうんざりしているが、こういうカップを見ると、はーるよ来い!という気分になる。
長く厳しい冬の後に、毎日日照時間が長くなってきて、水仙、すいとぴー、スミレ、バラ、チューリップと花が咲き誇るヨーロッパの春もいいけれど、まだ肌寒い梅の季節から、空が霞んで桜のつぼみがふくらみだす日本の春もいいものです。