ニコ・ピロスマニ作 「女優マルガリータ」
2012.06.26
ニコ・ピロスマニ「女優マルガリータ」 1909 グルジア国立美術館蔵
『ニコピロスマニ』木村帆乃編 文遊社 2008年
加藤登紀子の『百万本のバラ』の歌の中にある、画家(ニコ・ピロスマニ)が恋をした女優マルガリータ。ピロスマニはグルジアの鉄道員の給料と退職金を元手に雑貨屋を開き、儲けをすべてフランス人の女優マルガリータにつぎ込みむ。
「百万本のバラをあなたにあげる。あなたに、あなたに、あなたにあげる、、」その結果、財産を失って放浪の画家としてピロスマニはグルジア中を旅して絵を描いた。
実はこの歌の原曲は、ラトビアの「マーラは与えた」で、その内容はラトビアが大国ロシアに翻弄された苦難の歴史を歌ったものである。それがロシアの歌手アーラ・プガチョワが歌った歌詞が加藤登紀子の歌の元になった。
ピロスマニがバラをマルガリータにささげたかどうかにも諸説ある。でもこのピロスマニの描いた女優マルガリータの絵を見るたび、恋をしたピロスマニの切ない心が伝わってくる