西塚先生の龍
2011.12.21
先日、能登の漆芸家西塚龍先生のアトリエにお邪魔したときに、干支の見本を見せていただいた。写真は十二支すべての見本。来年の干支の龍は一番上にある。漆は写真に撮ると光が映り込みすごく難しく、もちろんプロはそうならないように撮影するのだが、私は素人写真なので上にある本棚の本が映ってしまい残念。
でも先生の動物はどれもユーモアとそしてペーソスがある。先生の作品がすごく人気があるのも納得。
来年は龍が中心なのだろうけれど、ほんとうはこの見本帳が欲しかった!もちろん売り物ではないから譲ってはいただけないけれど、、どの動物もすてき!
明治期に日本から価値のある古い美術品と一緒に、いわゆる工場生産品も輸出され日本の外貨獲得に大いに寄与した。その中でも磁器生産はアメリカに目標を定めて、洋食器を作ることで爆発的に生産販売高を伸ばした。残念ながら漆器は意匠的に西洋の嗜好に合わず、輸出磁器ほどには売れることはなかった。
でも、日本が世界に誇る漆に伝統的なデザインだけでなく、こんなデザインもつけると国内外でもきっと活路が見いだせる気がする。
漆を知れば知るほど漆の魅力に取りつかれている。お正月もなるだけ漆器を使いたいなあ。