第62回日本伝統工芸展初日

2015.09.16

第62回日本伝統工芸展初日。。
須田賢司(木工芸 人間国宝)先生の作品『月映え』が見つからないと思ったら、正面の特別なところに置かれていてゆっくり拝見。その後漆芸に移って千葉功先生にばったり。千葉先生にご自身の作品『乾漆食籠』の説明をしていただく。
伝統工芸展に出かけていく楽しさは、作家に偶然お会いして自ら説明していただくチャンスがあるという醍醐味。
食籠は、増村益城先生~紀一郎先生~林暁先生などの作品(今回は『乾漆連花食籠』)を見るたび常に自然に襟を正したくなる特別なものがあるが、千葉先生のは可愛らしがあって身近に感じられる。浅井康宏先生の『Zipangu』も同様である。それに対して小椋範彦先生の合子『雨後』は平安時代の絵巻の世界を思わせる優美さ。そして松崎森平先生の『檸檬』は去年の流れがありながらさらに色貝が艶やか。
其々の先生方の去年の作品も思い出しながらの至福の時間。
その後須田先生と立ち話をしていると、国立近代美術館の諸山正則先生や金工の大角幸枝先生にばったり。大角先生の御召し物ー鳩羽鼠色の着物に帯が砂色に金糸、帯揚げが鬱金色で、うっとり。ああ、楽しかった!会期中にまた何度も訪れたい!