小保方博士の博士論文についておもうこと 

2014.03.20

小保方博士(博士論文も取り下げとのことなので博士ではなくなるのだろう)関連の記事を読んで思いうかべるのは、
自分が博士論文を提出した時の、internal examiner(内部審査官)ジェームス・マクマラン博士のこと。
私の研究は幕末の瀬戸の染付から明治以降の名古屋の絵付けに関してだった。
マクマラン博士は論文の論理性、整合性だけでなく、
たとえば、瀬戸や名古屋ではやたらと陶工名で「Katō」が多い(katohという表記もあるが、私の学部ではすべて長音で統一)が、
このKatōの「ō」の長音「-」が本文だけでなく脚注で一個だけ抜けて「Kato」になっていても、差し戻しだった。
自分の注意力散漫で見逃してなんど書き直して再提出したかわからない。
最後は審査されている私の方がキレかけて、もういいじゃん!それぐらい!と開き直りたかったが、許されなかった。
今になってみるとどんなに自分の稚拙な論文を丁寧に時間をかけて真剣に読んでいただいていたかがわかる。