『最終目的地』ヨーロッパ映画の香り

2012.10.16

昨夜、映画『最終目的地』観てきました。作家の伝記を執筆するために遺族の了解を得ようとアメリカ人研究者がウルグァイのかつての作家の邸宅を訪れる。そこで今も一緒に暮らすのは、亡くなった作家の妻、作家の兄とそのゲイのパートナー、作家の愛人とその娘。

兄役アンソニー・ホプキンスは『日の名残り』やレクター博士役と比べると年をとったなあと思ったが名優ぶりは衰えず、彼のゲイの25年来のパートナーの真田広之が英語も自然でいい味を出していて、愛人役のシャルロット・ゲンズブールも孤児だったという背景がうまく出ていてはかなげ。そして何と言っても存在感があるのが、元妻役のローラ・リニー。アメリカ東海岸のエスタブリッシュという威厳と美しさ。まちがってもTシャツなど着ないだろう。

全シーンで流れるウルグァイ(撮影はアルゼンチンらしいが)の古きヨーロッパの濃密な空気が残る邸宅と自然の美しさに魅了されました。