「台湾の漆芸と東京美術学校」-受けた恩を忘れず、次世代に伝える

2013.10.26

本日、東京藝大で、「台湾の漆芸と東京美術学校」と題するシンポジウムが開催されました。
東京美術学校漆芸研究室の卒業生である山中公先生は台湾に渡り、それまで漆文化のなかった地に、1916年山中工芸美術漆器製造所をたてて漆産業を興します。

その学校は公立となり多くの学生を輩出し、今ではその教え子であった陳火慶、頼高山、王清霜先生やその弟子、孫弟子の方々が台湾漆芸界で活躍しておられます。
今回、山中先生と御縁ある台湾の諸先生方が来日され、また山中先生のお嬢様のご家族、また同じように東京美術学校から台湾に渡って教えられた太齋春夫先生のご家族らも来られ、台風が心配される中、大勢の一般の参加者の方々も来られていました。

山中先生を始めとする日本の漆芸界が台湾で及ぼした影響と現在の台湾の漆芸の隆盛を語ってくださる先生方の講演をお聞きしていると、政治や国境を越えて「受けた恩を忘れない、そしてその恩を次の世代に伝えていく」ということの大事さについて大きな示唆をいただきました。謝謝大家!!