『加藤令吉陶芸展』を訪問
2014.02.25
昨日は朝から会社のITのことでいらいらして、あるプライベートなことで心が折れていた。そしてサントリー美術館で開催中の伊万里展へ。伊万里展では、特に輸出が始まったころの染付の作品に惹かれた。おおらかな筆致で見るものを和ませる。
特に「染付橋上人物文皿」に描かれた、橋を楽しそうに渡る中国風の童子と童女などにおもわず微笑みたくなる。
その後、和光で開催中の加藤令吉先生の個展へ。
加藤令吉先生の作品は、『美術工芸の明日を担う20人』展や日展などでなんども拝見しているが、やはり個展…で拝見するのが最高。
黒は迫力に満ち、緑は清々しく、黄色は黄瀬戸のど真ん中をいく力のある黄色、それでいて志野茶碗や飯碗は優しく可愛らしい。
加藤先生は瀬戸赤津焼背戸窯22代目としての重責でさまざまなプレッシャーもおありだったのではと推察するが、そんなことを跳ね飛ばすような王道を行く作品が並ぶ。工芸とは、焼き物とは、やはり我々の日常生活に繋がっていると確信できた。
朝のいらいらした心などどこかにふっとんで、とても幸せな気持ちで帰途についた。
工芸の持つ力、焼き物のおおらかさに包み込まれ癒された一日となった。