根津美術館で開催の『新・桃山の茶陶』展
2018.10.19
明日から根津美術館で開催の『新・桃山の茶陶』展内覧会へ。
オープニングで、根津館長が「この展覧会のタイトルが英語で”A New View”となっているように、平成元年に開催された桃山茶陶の展覧会から30年経って、京都三条瀬戸物屋町(三条通の弁慶石町、中之町、下白山町、福永町、油屋町)から出土した陶片資料を通して伝世製品を見つめなおします」と話されていたが、そのとおりの非常に興味深い展覧会である。
従来の陶芸の展覧会で「卯花墻」をはじめとする国宝や重要文化財がガラス越しに「美術品」となって、ちょっと威張って並んでいるのと違って、たしかに今回もガラス越しではあるが、出土品のかけらなどと一つの部屋に展示され、三条通りの当時の地図などが描かれていると、そのころの陶器商の賑わいが思い起こされ、なんだか、国宝や重文ですらぐんと親しみがわいてくる。
こんな食器使ってみたいなと思わせる、唐物にはない和物茶陶ならではの魅力にあふれているすてきな展覧会である!