バラ模様のカップ オールドノリタケ
2011.06.15
バラの季節にはバラの模様のカップ&ソーサー。
オールドノリタケ。裏印はメープルリーフ。
これが作られた明治時代は、まだ日本からの輸出磁器にどのようなデザインがベストか決定せず(決定できず)、九谷風美人画、風景画、ヨーロッパ風などさまざまなデザインを描いていた。
これは中の一つ。ヨーロッパ風のデザイン。
外側のバラも素晴らしいが、カップの中もすべて金を塗りこめ、絵の具の中でも最も高価なローズ(マロン色)のバラを大きく描く。何という豪華さ。
今でもノリタケをはじめとする日本の磁器製造会社にはこういったバラを巧みに描く人々はいる(もっと上手といえるかもしれない)。しかしこういったデザインを描いて生産販売、それも輸出販売するのは、金彩だけを考えても全くコストに合わない。だから作らない。作れない。
明治のロマンそのもののカップ&ソーサー。