前田昭博先生個展「白瓷譜 2012」

2012.07.09

日本工芸会理事で鳥取の陶芸作家・前田昭博先生の個展「白瓷譜 2012」を見に、日本橋三越本店特選画廊に行ってきました。前田先生の白瓷は、鳥取の雪に似て、しっとりとしています。北海道のサラサラのパウダースノウとも違い、上越のどっしり重いぼたん雪とも違い、東京につもる土や排気ガスが混じったみぞれ雪とも違う。
少し乾いていて、それでいて存在感のある雪。

近づいてみると、陶器の温かみと磁器のシャープさの両方を併せ持ち、真っ白のはずなのに、見方によっていろんな色にも見えます。今、白磁を作られる作家の中ではもっとも好きな作家です。

陶芸をしている人なら目指したくなるフォルムと色ですが、実際作るとなるときっとすごく難しいのだろうと思います。