瓢池園コーヒーカップ
2011.06.07
瓢池園製コーヒーカップ6客である。明治の輸出磁器の壺などは、浮彫や盛り上げなど装飾過多なものも多く、カップなども錦の色遣いが多すぎ、またデザイン的にも五百羅漢や唐子など、洗練されているといえないものも多い。
このカップはそういった過多な装飾を排除し、生地を薄くして、あくまでも上絵の地の色を生かしてシンプルに仕上げてある。
その分造形と縁のデザインに凝っている。縁が6個とも少しずつデザインが違う。
今では使っている人間が作っている人間の思いを受け取れない=伝わらない作品も多いが、これは明らかに作り手の優しさと技術が伝わる作品である。
やっぱり明治はいいなあと思う。