第43会日展開催―芸術家の品格
2011.10.28
今日から国立新美術館で第43回日展開催。
夕方ホテルニューオータニで開かれたオープニングパーティに。
文化勲章を受賞された大樋年朗先生にもお会いしお祝いを述べることができた。ニューオータニの一番広い宴会場だろうとおもうが鶴の間で開かれたパーティは盛況。今日のパーティは普段ラフな格好が多い芸術家の先生方もきちんとした背広。
パーティの前に国立新美術館に作品を見に行ってきた。
展覧会で作品を前にしているお客さんの中でも、同じように背広を着ていても、すぐに芸術家と芸術家以外は見分けがつく。画家の手に絵の具がついているとか、工芸家が道具を持っているってことはないのに、芸術家オーラが体中から出ている。不思議でそして素敵。
もと京都祇園の芸妓で作家の岩崎究香(峰子)さんが、『プロ論』(徳間書店)の中で、
「地位が上がって横柄になるのはそれだけの器やということ。本当に一流の人には、いらんプライドがない」とある。
大樋年朗先生にお祝いを述べていても、先生は気取らず、いばらず、淡々と楽しそうに話される。
また、日展評議員であり、東京芸大教授でもある三田村先生がいろいろな方々にご挨拶をしていらっしゃるのを見ても、その頭の下げ方がそこまで丁寧にと思うぐらいどの方にもきちんと心を込めて頭を下げられる。
どの分野でも偉くなられる方は、一般常識では型破りだと思われている芸術家ですら、どなたも腰が低く、人格的にも素晴らしいなあと、気持ちよく、うれしい気持ちで会場を後にした。